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水簾洞ブログ

タコ爺

とろとろの べた凪の午後3時、

M港に突っ立 三人、空は底抜けの上天気。

義弟は釣りにはまり

午前零時に釣りにでているのだという

Wさんが お前「アタマオカシイちゃうか?」・・・

豆アジ狙いに「真夜中はないわ」いくら何でも・・

イヤイヤ、

「家でグダグダいるより、よほどいいって」なぁK君

・・・父ちゃん母ちゃん喜んでいるんだし・・・

兄さん、「本当にタコなんて釣れるんすか?」

そらぁW次第 期待していいんじゃない?

一様道具も買うてきたわけだしコンナもんでいいの?

ああ、そんなもんでいいよ、

タコ獲れたらってさあ あれだよあれ

「タマネギネットも用意してきた」んだオレは・・

「いいか、ただ岸壁のヘチに落してもダメ」

護岸のつなぎ目とかさぁ とにかく変化を狙う。

港内をだらだら歩きながらアバウトなレクチャーで

タコ釣り開始・・・・・・・・半時もせずにK君は

疑心暗鬼生じ

『こんな阿呆みたいなオモチャで、阿呆かいな』

オレやっぱ、

豆アジやります豆アジって店開きをはじめた

水は澄み切っている、

岸壁伝いにカニさんをそれらしく

それらしく小刻みに上げたりおろしたりを繰り返すと

きた!見える絡んだ『よっしゃー!」一丁上がりって

へぇ、、、、⁉、、なんでしょう?

早えぇだよ「鰈みたいにやるんだ、カレイ」

と言う Wにきた!

タコきました一丁上がりで乗り始める

なんやかんやで四丁仕留めたところでK君

へぇー「本当に釣れんですね タコって間抜けですね」

と話していると、 いつの間にか

菅笠に山菜籠を背負った!!!!!!!!!!

うっわ⁉ わ、ゎ、『油すまし」

なんなんこの爺さん

『こんちはー」Wが挨拶しているところをみると

どうやら知りあいらしいと言うか

この「油すまし」がM港のタコ獲り名人だというのだ、

百戦錬磨が煮凝り染み付いたおんぼろ人生

見る人が見れば

それ、ひと目でわかる風体ではある。「獲れたけ」

まぁ、、ご覧あれ 海中からタコネットを引き上げ⁇あ???

抜けた・・・・間抜けだすっぽ抜け

空っぽ、ネット空っぽ、

はぁ~ぁ

油すまし「海水に浸けぱなしにしたんか」

だって「死ぬでしょう」

「子、子どもの土産にしょうと・・

ダメらがぁ~て「タコ釣り上げたらぜって水に浸けたら

脱走すっすけ」

ネット袋に放り込んで口さ頑丈に括っておけばって

あれ「あれは真っ赤な噓ですか」

だぁ~すけ「水に浸けっけ、ダメらがぁ~て」

だって「タコ死ぬでしょう」

大の男が真っ昼間の堤防で

あのタコだのこのタコだの

「死ぬ」だの「生きる」だの

こんなやり取りが暫く続いた。

まぁ、逃げたものはしょうがない

逃げた「タコは生きてっすけ」また獲れば

いいってことになり

名人のタコ釣りの奥義といううか秘儀?

そんなお話を伺いお別れとなった。

帰宅の道中

「タコ死んだら面白くねえねっか」なぁ

「タコ死なねぇ言うてた」ろが

タコ釣れねえときにはさぁ「あれをああすりゃぁ

ぜって釣れるって」油すまし言ってたよなぁ

K君はタコ釣りに目覚めた。

 

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