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水簾洞ブログ

八十八夜の田おこし

 

早いもので明日は八十八夜です

げんげ田おこしに水を張る この立夏の風景が好きです

「げんげ」って子供の頃、寝どこで母ちゃんから聞いた昔話しの

「三枚のお札」の呪文「前はげんげの花 後は針の山」って

[げんげ]は[レンゲ]のこと

なんでも、昔は休耕期の田圃にレンゲを育てて

耕作時に土に梳き込んで病害虫から稲を守たってことを

聞いたものです

彼方此方でトラクターがベトを醸しています

新潟弁で、ベトは土、醸すはかき回すといいます

すっかり落ち着いた田圃

塩水選、筋蒔き、温度管理水管理、この時期の

苗代の出来一つで田植えの大半が決まる

農家の方々が最もピリピリする時期です

苗を10㎝から12,3㎝に揃え

苗代もいつでもいいよ!って状態に

新潟島はとっくの昔、駅南界隈はすでに見当たらず

新潟市上所、女池地区の水田も消えようとしています

「都会は石の墓場です

人の住むところではありません」

ロダンのつぶやきが聞こえます。

(田植えを終え一週間後、一息ついた頃の写真)

ところで、

春から秋までの6ヵ月間で、一粒のコメ粒が何粒ぐらいに

増えると思いますか

春に1粒のおコメをまいたら、秋には1株に成長します。そして

約20本の穂が出ます。

1本の穂には、少なくとも約80粒のおコメが実ります。

ということは

1粒が約1600粒になるということです。

「1粒が、1600粒になる」といっても

実感がわかないですよね

(写真上は夏場の溝切り時期の稲、溝切りが後の稲刈りの

苦楽の分かれ道になる)

でも、これは

「春から秋の6ヵ月間に、1万円が1600万円になる」

という増えかたなのです

これでも、実感がわかなければ、元金を10粒に増やして

「10万円投資したら6ヵ月後に1億6000万円なる」

おコメってすごいね

これが、植物たちの光合成の力なのだそうです。

光合成の材料は、根から吸い上げる水と、空気中の二酸化炭素

そして、それらを反応させるエネルギーは太陽の光これらは

みな無尽蔵で誰でも簡単に手に入る デンプンなんてすぐにでも

人工的に作れるって思うでしょう

ところが、

21世紀の現代科学でも全く手も足も出ないそうです

もし、人工デンプンが出来たら、

ノーベル賞どころの話ではない

地球の歴史がでんぐり返える一大事なんですって。

となると、

一念帰命の種下し、

自力雑行の草を取り、

念念相続の水流し、

往生の秋になりぬれば、

この実 取るこそうれしけれ、

親鸞

農家のみなさんって、もの凄く尊い仕事をなされているのですよ。

おコメの増え方と光合成については

NHKカルチャーラジオ、2015年4~6月

科学と人間「植物の不思議なパワー」

講師語り 田中修先生より引用しました。

 

 

 

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