水簾洞ブログ
九月の晴釣雨読 「令嬢アユ」
ろまん燈籠より「令嬢アユ」 太宰 治著
井伏鱒二殿「太宰は釣りも書きまする」の哀願
どうにでも井伏門下生になりたかった「会ってくれなけれ
ば自殺する」と迫りながら「井伏さんは悪人です」と涕泣
してみせる男、太宰治。 こりゃあなんだよ
「憎しみだって感情だよ、軽蔑だって感情だし、増悪だ
って感情だ。だって、愛情とかいうのより、よっぽどし
っかりしてるじゃないか、憎しみや軽蔑のほうが・・・っ
てことかいな萬月さん。
何ひとつ知らぬ鮎釣りへ一人赴き
何ひとつ知らぬ女:令嬢を見初め
何ひとつ知らぬことさえ知らぬ私
「令嬢アユ」は井伏への心情を吐露してみせている。
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