水簾洞ブログ
二月の晴釣雨読、戌年なのに猫ですか?
そう、
戌年なのに猫なのよ、干支に猫なくない?
猫、可哀そう。
「ノラや」 内田百閒著 中公文庫
「ネコと庄造と二人の女」 谷崎潤一郎 新潮文庫
「猫にかまけて」 町田康 講談社文庫
理髪店イシガキ(新潟医科歯科大店、許可は得ております)
雪やこんこん、アラレやこんこん
降ってもふっても、まだ降りやまぬ
犬は喜び庭かけまわり・・・・って
「犬って、お馬鹿で嫌い」なの。
桃太郎侍に水戸黄門と時代物をば次々眺め
炬燵でのほほん蜜柑なんぞ頬張っていると、妙に
体を摺り寄せながら、指先を甘嚙みなんぞしてのけ
その、
噛んだ指をば、ざらつく舌先で舐めナメするあたり
何やら己の快楽のみに浸る、
しらけ切った非行少女のようでもあって
ぷいと勝手気ままにいなくったりする。
手練の語り口調が猫好きには
たまらない三作品。
庄造の正妻が吉田のオバハンで
お妾さんがチャアミイなどと想像してみたり
する「ぅあたしのマイプリリリロ―ボ―イ」って
そらぁー 庄造だって菊池なみに
「くっすん」どころではないのであって
木枯らしの啾、
夕暮れ時なんぞは寒さが身に染みてやれん
リリー、リリー、
お前は木賊の茂みをぬけてどこへ行ってしまったのだ
それから後は風の音がしても雨垂れが落ちてもお前が
帰ったかと思ひ、
今日は帰るか、今帰るかと待ったが、
リリーやリリー、お前はもう帰って来ないのか。
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